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DMDへのステロイド7 [小児の発達]

DMDの患者さん・ご家族へ向けて作られたガイドブックの
第4章『神経筋のケアの仕方』表1.にある”ステロイドの副作用”を読んで
ステロイドの副作用の基本を勉強しなおしています。

既に勉強したのは、以下の項目です。
体重増加・クッシング徴候http://mainichi-benkyou.blog.so-net.ne.jp/2015-02-03
多毛症とにきび・白せん・いぼhttp://mainichi-benkyou.blog.so-net.ne.jp/2015-02-12
発達の遅れhttp://mainichi-benkyou.blog.so-net.ne.jp/2015-02-16
行動の変化http://mainichi-benkyou.blog.so-net.ne.jp/2015-02-18

今日は、副腎機能に関わる副作用です。
解説も、考え話し合う点についても、長文となっています。

副作用
「免疫/副腎抑制」

解説と対処法
「重大な感染症の危険性や、小さな感染症への
迅速な対処の必要性に気付くよう注意しましょう。
お子さんがステロイド治療中であることをすべての医療関係者に知らせて下さい。
またステロイド投与中における注意点を明記したアラートカードを携帯しましょう。
ステロイドを突然中止することがないようにしましょう。
長期的にステロイド治療を受けている患者さんは、特に、体調がよくない場合には、
最大でも24時間以上内服を空けないことが非常に重要です。」

考え、医師と話し合う点
「ステロイド治療を開始する前に、水痘の予防接種を受けておきましょう。
もし受けていなければ、水痘患者さんに接触したことがあるか(免疫を獲得しているか)どうか、
医師の助言を受けてください。
地域で結核が問題になっている場合は、特別なモニタリングが必要です。
ステロイド治療を中断することになった場合、例えば病気や絶食の時に
静脈内投与で補うことについては、医師と話し合っておきましょう。
外科の手術や重大な病気の時の
”ストレス用量”でのメチルプレドニゾロン静脈内投与治療の必要性について、話し合っておきましょう。
絶食時にも、ステロイドを静脈内投与で補いましょう。」

DMDへのステロイド治療をした場合に起こりうる副作用に明るくないので
このシリーズで勉強をしているのですが、
さすがにこの副腎抑制については良く知っていす。

というのも、DMDへのステロイド治療を実際に行ったことはなくとも
他の疾患でステロイドを長期的に内服している方を担当した経験は多く、
自分が外科医に類する事もあって、手術等の治療の際には
この副作用に敏感であるように教えられてきたからです。

その仕組みは、簡単に説明すると、以下の様なものです。

ステロイドを長期投与されている患者さんは
本来、生体内でステロイドを作っている副腎が、
体外から投与されているステロイドの血中濃度に反応し
「ステロイドは足りていて働かなくても良い」とインプットされた状態となっています。

そこに急に体外からステロイドが投与されなくなると、
副腎が働かない(働きにくい)状態があるために
体内のステロイド濃度が異常に下がり、人体の恒常性に関わるステロイドさえ供給されないため
さまざまな全身的不調が現れてくるのです。

このため、手術をするときなど、内服ステロイドを投与できない事が予想される場合には
“ステロイドカバー”と言って、静脈内投与を行います。
その投与量や投与期間も、内服中断時間に応じて変化するものの
漸増漸減を基本として投与しています。

もしも上手くカバー出来なかったときには、
患者さんの状態が様ざまに変化・変調するために、
医師にとっては、体内でのステロイドの働きの重要性と
長期投与による副腎の抑制とを実感する、痛い経験となりえます。

そうならない様、患者さん・ご家族にもステロイドアラートを記した
アラートカードを携帯する様に記している点で、
やはりこのガイドブックは浅く広く、しかも適切に重要な部分をカバーしていますね。


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