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テリパラチド~骨質 [医学~基礎]

骨粗鬆症を考える時には、どうしても骨密度に目が行きます。
X線やCTを利用して、数値化出来るので当然といえば当然です。

しかし最近では「骨質」にも注目される様になっています。
骨質は、骨の微細構造や石灰化・骨代謝回転などを含む概念で
骨梁量(骨の骨組みの密度^^)や皮質骨の厚みなども加味されます。

1993年国際骨粗鬆症学会でも骨粗鬆症の定義に骨微細構造の劣化を入れる様に提言されましたし
2000年のNIH; アメリカ国立衛生研究所のConsensus Development Conferenceでも
骨強度は骨密度(BMD)+骨質の統合的状態が反映されるとされています。
骨質は骨強度の30%程を担うとされています。

日曜日の夕方にTBS系で放送されている[夢の扉+]という番組でも
東京慈恵会医大の斎藤充先生の研究を通して、「骨質」が紹介されていました。
http://www.tbs.co.jp/yumetobi/backnumber/20110213.html
骨を鉄筋コンクリートの建物に見立てて、
鉄筋の質が「骨質」で、コンクリートの量が『骨密度』といった例示が
分かりやすかった様な印象があります。

新しい骨粗鬆症治療薬であるテリパラチドが
骨質に与える影響についても、研究結果が出ています。

骨形成促進剤ですので、骨質への良い影響が期待されます。

海外データですが
(2003年のJ.Bibe Mineral Reserch(18); 1932-1941)
閉経後骨粗鬆症患者に1日1回19ヵ月間テリパラチドを投与した場合に
骨生検をして解析した結果、海面骨骨梁量をプラセボ群に対して14.3%増加させていました。
その他の骨質をはかる指標として提示されていたデータとしては
連結性密度を19.1%、皮質骨幅を22.0%上昇させていたそうですし
構造モデル指数12.2%改善したとの事です。
(原文を読んでいないので、この指数の事は良く分かりません^^;)

また動物実験データでみると
(同上の雑誌、2001年(16); 157-165と2004年(19); 623-629)
卵巣摘除サルで大腿骨頚部骨量を評価したところ、
テリパラチドを18ヶ月間投与した群では、骨量の増加・骨構造の強化を認めています。
なお皮質骨の空隙率の上昇もありますが、骨強度や硬度にはマイナスの影響はないそうです。
ただし、この研究で投与されているテリパラチドはかなり濃度が高いと感じました(^^;

少し前の研究になりますが、1997年Endocrinology(138)4330-でも
卵巣切除ラットに6ヵ月間のテリパラチド反復皮下投与を行ったところ
海面骨の結合性や骨質に関する指標が改善を示したというデータもあるようです。

今日のデータもほとんどが販売元イーライリリー社の受け売りですが
効果の点ではかなり良いお薬である事は間違いないようです。


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stargazer

骨質ですか~。なるほど!
骨強度=骨密度(BMD)+骨質の統合的状態で、
骨質が骨強度の30%を担うとされている、と。
勉強になります。
by stargazer (2011-08-18 22:02) 

Kite

stargazerさん、いつもありがとうございます。
褒めていただき光栄です(^^)
偉そうに記事にしてますが、数年前まで"骨質"など知らなかったし
データはすべて製薬会社から提供されたものです^^ゞ

by Kite (2011-08-19 14:04) 

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