So-net無料ブログ作成
検索選択

にぎり母指 [小児の発達]

以前こどもの親指が伸びない病気、強剛母指について勉強しました。
http://mainichi-benkyou.blog.so-net.ne.jp/2011-01-25

今日はこれに似た症状を示す疾患について勉強します。にぎり母指です。
先天性握り母指症congenital clasped thumbとも呼びます。

強剛母指との違いという視点で見ると分かりやすいので
これらを比較しながら勉強します。

まずは症状です。
どちらも乳児の母指が伸びない=伸展不能を見た時に考える疾患ですが、
母指の中で伸びない関節が異なります。

MP関節(母指のつけ根の関節)が伸びないのが、にぎり母指です。
強剛母指ではIP関節(母指の途中にある関節)が伸展不能となります。

意外とこの違いに気づかれていない事もあり、
また強剛母指の方が多くて有名なので、にぎり母指が見逃されている事もあります。

また、同じ<母指が伸びない>でも原因が違います。

にぎり母指の原因はすべて単一ではなく、
伸筋腱の欠損・形成不全のものもありますし、屈筋腱の肥厚が原因のこともあります。
つまり、先天的な異常が原因とされています。

一方、強剛母指では屈筋腱の腱鞘(プーリー)が肥厚しています。
腱鞘肥厚は生まれつきというよりは、生まれてまもなくして肥厚してくるそうです。
大人でもよくみられる「ばね指」と同じです。


当然ですが、原因が違うので治療法も違います。

にぎり母指では、診断し治療が必要と判断したらすぐに治療開始です。
まずは装具を使って伸筋と屈筋のアンバランスを補正します。
しかし、装具での治療が上手くいかない場合があり、次の治療が必要です。
特に伸筋腱欠損・形成不全の場合に多いのですが、待機的に手術を行います。
伸筋腱を再建するための腱移植術を行う事が多いようです。
術後のリハビリも含めて、ちょっと大変な手術です。

一方の強剛母指は、ほとんどが保存治療で軽快します。
以前の記事にも記しましたが、4~5歳くらいまでは何もせずに(安静程度で)様子を見て
それでも軽快してこない様でしたら、腱鞘を開放する手術を行います。
こちらは比較的単純な手術で、術後もすぐから自由に動かせます。


この2者、治療の方針や時期が全く違いますのできちんと見分ける必要があります。
その為には、比較的少ないにぎり母指を念頭に置いてきちんと診察する事が肝要です。

nice!(3)  コメント(1)  トラックバック(0) 
共通テーマ:資格・学び

nice! 3

コメント 1

斎藤

小学生の子供がにぎり母指です。
生活に支障はないのですが、同世代の子の指と比べると使いにくそうに見えます。
手術をするかとても悩んでいます。
なかなか情報がなく…
術後の経過、リハビリなど知りたいです。

by 斎藤 (2016-01-21 22:40) 

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

トラックバック 0

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。

×

この広告は1年以上新しい記事の更新がないブログに表示されております。