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軟骨異栄養症~遺伝子診断 [医学~基礎]

こりずに軟骨異栄養症シリーズ(^^)
今日はさらにマニアックで、原因となる遺伝子変異についてです。
マニアック度が挙がるので、カテゴリーは久々の「医学~基礎」になりました。
(基礎医学系の記事書いてませんねぇ…iPS関連のニュースが続いてるのに…)

さて、本題。
軟骨異栄養症の原因はFGFR3(※)の遺伝子異常とされています。
 ※fibroblast growth factor receptor 3; 線維芽細胞増殖因子受容体
FGFR3の骨への作用は、軟骨細胞の分化を抑制する事によって
主に骨が縦に伸びようとするの(内軟骨性骨化)を抑制するといわれていて、
軟骨異栄養症では、分子生理学的に以下のような病態が考えられています。

FGFR3遺伝子の変異(mutation)
変異型FGFR3遺伝子の恒常的な活性化
→チロシンキナーゼの慢性活性化・軟骨分化促進
→成長軟骨の短縮による低身長・変形など


ちょっと難しくなりますが、FGFR3遺伝子についてeMedTVで勉強したところ、
この遺伝子にコードされるFGFR3タンパクの役割は以下だそうです。
・細胞の成長と分化を制御する事
・細胞の種類を決定する事
・血管を形成する事
・創傷治癒
・胚(胎児)の発達

また、FRFG3遺伝子の遺伝子座は4p16.3(4番染色体短腕16.3)です。
遺伝子座とは、遺伝子が染色体のどこに位置するかの情報で、住所みたいなものですね。

4p16.3のFGFR3遺伝子によってFGFR3タンパクがコードされるわけですが
このタンパクは膜貫通タンパクの一種で、
細胞内部分と細胞外部分とその間(膜貫通領域)を持っています。

軟骨無形成症では膜貫通領域に3種類の変異が同定されています。
低形成症では細胞内領域の一部、チロシンキナーゼドメインに変異があるとされていますが
変異のないものもあるようです。

しかし、これらの変異がある部分(ホットスポット)をターゲットにして、
既知の遺伝子変異がないかどうかを調べる事ができます。
これが軟骨異栄養症での遺伝子診断です。
(実際にはコードされるアミノ酸の変化で記されます)
この診断で、既知の変異とは違った形式の変異がみつかる事もあります。

ちなみに「遺伝子変異があるかどうか」と「遺伝するかどうか」とは
全く次元の違う話で、遺伝子変異が親から受け継がれたものであるのは少ないです。

軟骨異栄養症でも患者さんの80%以上は、遺伝子変異のない健常な両親から生まれています。
遺伝子変異は、減数分裂(卵や精子にある遺伝子を作る過程)で多く起こるとされ
軟骨異栄養症でも新規の突然変異であることが多いようです。


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