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尖足~診断1_ROM [小児の発達]

子供の麻痺性疾患について、勉強したいと思います。

下肢に麻痺のある子供は、筋肉のアンバランスな緊張が原因で
尖足という足部の変形を来しやすくなります。
尖足変形とは、常につま先立ちをしているような足の格好です。

尖足変形があるかどうかを見る時には、まず足首の関節(足関節)の可動域を診ます。

可動域とは、その関節が最大に動ける範囲のことで
Range Of Motion; ROMと表示されます。
ちなみに可動域を表す時に基準となる格好は気をつけをした状態で、
全ての運動方向に対して、0度と表示します。
(詳しくは別記事にしたいと思います)

足関節の動き、特に背屈(趾が頭側に動く動き)がどれ位出来るかが重要です。
膝を曲げた状態での足関節背屈(DKF; Dorsiflexion with the Knee Flexion)と
膝を伸ばした状態での足関節背屈(DKE; Dorsiflexion with the Knee Extension)を診ます。

一般にDKFの方が大きく、DKEの方が小さい値になります。
正常な子供では、DKF60度、DKE40度といった具合です。

足関節を最大背屈する際に、膝の格好が関わってくるのはなぜでしょう?
これは、足関節を動かす動力となる、筋肉が関与しています。
足関節には、背屈と底屈(足底側に動く動き)という運動があり、
お互い反対の向きに動く運動です。

足関節を背屈させると、背屈筋(主に下腿の前面に存在)が収縮するとともに
底屈筋(主に下腿の後面に存在)がストレッチされます。
この底屈筋群が、DKEとDKFとの差をうむ原因の主役です。

底屈筋のなかには、膝の上まで繋がっている筋肉(多関節筋)が多く、
膝を曲げていると底屈多関節筋が緩むため、足関節を背屈し易くなり
膝が伸びているとそれらが緊張して、足関節の背屈を邪魔する訳です。


さて、やや難しめの話になりましたが尖足の話に戻りましょう。
尖足変形のある子供では、DKEもDKFも小さくなります。
変形が進んでしまうと、DKEはおろか、DKFまでマイナスの可動域となります。
つまり、足関節が「気をつけ」の格好の状態(=下腿と足部が直角)よりも
つま先立ちの状態までしか動かない訳です。
歩行が可能な子供では、踵をつかずに常につま先立ちでしか歩けません。

一方、歩行して初めて尖足が分かる事があります。
こちらは明日の記事にしたいと思います。

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T-CHIRO

器質的な問題の中枢神経系の麻痺だと我々には手が負えませんが、

当院では腰部からの問題や外傷で足関節のROMが減少してることが多く。足首の問題に限らず、踵骨、距骨、足根骨、中足骨などのROMなんかも注意を払ってます、歩行への影響も大きいので。もちろんほとんど動かない関節もありますが。
by T-CHIRO (2011-02-25 15:03) 

Kite

T-CHIROさん、いつもありがとうございます。
お詳しい方には単純な記事で恐縮ですが、
当然、足関節(距腿関節)の動きのみでなく、距踵/ショパール/リスフラン/MTP関節までは歩行に大きく関わりますね。
同じ尖足でも、それらのROMや動きの癖によって、治療のし易さや方針も大きく異なります。
そのうち・・・記事にさせていただきますね。
by Kite (2011-02-26 11:34) 

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